高橋真一・千恵美

派遣国:モンゴル/ウランバートル

Profile
ビザ問題により2017年4月から日本ベースとなり、岬福音教会牧師、モンゴル現地にて年数回奉仕、ミッションツアー引率などの働きにシフト。

「弱い時にこそ強い」

モンゴルから緊急でズーム・ミーティングの要請が来たのが少し前。TX教会で異端に流れる人が多数との報告と祈りの要請。文字通り、みからだが引き裂かれる思い。2023年4月、教会の癒しと励ましを主眼に現地奉仕へ。

民主化後の90年代初頭、福音宣教が開始。崩壊する古い価値観の空白に福音は爆発的に広がった。90年には全国に4名しか確認されていなかったクリスチャンは2010年に約4万人に。その後、経済成長カーブ下降とリンクするように教会の成長は鈍化し、2016年からの人民革命党(旧共産党)政権による規制、コロナ禍を経て、異端の台頭などがより顕在化してきた。前回の現地奉仕の時に、決心者が起こされ、セルの働きが祝福され大変に感謝の中、霊の戦いの匂いとでも言うか手放しで喜べない感じを覚えた。こういうことだったのかと思わされている。

正確な統計ではないが、ハウスチャーチも含めると首都での教会数は、ここ最近の間に半減近いと牧師たちは証言した。モンゴルでは何事も継続するのが困難なことも、急激で大胆に舵を切ることも承知していたつもり。しかし牧師たち、宣教団体代表、教会リーダーたちとの交わりを通して、あまりの証言に頭も心も追いつかない。異端、繁栄の神学の影響、コロナを経て礼拝の軽視、弟子化の不足、激減するハウスチャーチ、リーダー不在の群れを狙う自称献身者などなど。何より以前と変化を感じるのは、教会指導者の質の低下。誠実で聖書的な働き人に対して拝金主義的な働き人からの攻撃すらあることを聞く。更なる祈りが必要。

TX教会の牧会スタッフ4名とだけで交わりとリトリートと礼拝の時を持った。第二コリント11〜12章が導かれ分かち合う。パウロの証に慰めを頂き、「同国民の難」の所では皆が涙。そして「弱い時にこそ強い」の御言葉に聖霊の御力を受け取る。賛美し、祈り、分かち合っては賛美し、昼から夜まで。最後は一緒に食事。「イエス様は魚だったけど、僕たちは肉ですね」と笑い合えた。よかった。主よ、続けてよろしくお導きください!

シンプルで明るいモンゴルの婦人たち