井野 葉由美

派遣国:ドイツ/ハンブルク

Profile
ドイツ留学中(声楽)にキリストに出会う。
2006年より北ドイツの邦人宣教に従事。ハンブルク日本語福音キリスト教会牧師。
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ハンブルク日本語福音キリスト教会ホームページ http://www.nd-jcf.de/

「危機の時こそ」

前回、ドイツ滞在のため6か月間の仮ビザを出していただいたのですが、それが切れる頃になっても外人局から何の音沙汰もありません。それで前回同様、緊急仮ビザ窓口で、再び6か月間の仮ビザを出していただきました。正式なビザが下りない中、さらなる問題が勃発しました。今まで住んでいた家に突如住めなくなり、今は宿泊させてくださる方の家を転々としながら、ずっと住める家を探しています。ドイツでは一つの家に応募した人の中から、家主が住人を選ぶシステムになっています。ですからビザなしの外国人で、しかも収入も多くない者にとっては、家捜しは至難の業です。また、ミュンヘンはドイツの中でも一番家賃が高いことで有名です。しかしそういう危機的な状況だからこそ、教会の中に「皆で一致してこのために祈らなければ」という機運が生まれていることは感謝です。

ヨーロッパの日本語教会のほとんどは、宣教師や牧師の開拓によって生み出されたのではなく、信徒たちの自発的な集まりが発展したものです。「聖書の神を中心とした日本語の集まりが、自分たちにはどうしても必要」という差し迫った思いを持って、牧者が与えられることを必死に祈ってきた群れたちです。それに対し、ミュンヘン日本語教会は、前任の安藤師夫妻の開拓による教会でした。そして安藤師夫妻の日本帰国に際し、全く無牧の時期を経ずに私が赴任しました。いわば当たり前のように牧者がいたわけですが、ここに来て、「牧者が本当にドイツに留まれるのか」という緊急事態となったのです。神様は「教会が一致して祈り、神の奇跡をともに体験する」よう、導いておられるのではないかと感じています。そのような中、聖書の御言葉に励まされています。「かつて書かれたものはすべて、私たちを教えるために書かれました。それは聖書が与える忍耐と励ましによって、私たちが希望を持ち続けるためです。どうか、忍耐と励ましの神があなたがたに、キリスト・イエスにふさわしく、互いに同じ思いを抱かせてくださいますように。」(ローマ15:4~5)



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