久米 麗(教育宣教師)

派遣国:インドネシア/サラトガ

Profile

東京出身。
2010年、日本バプテスト連盟 多摩川キリスト教会にて受浸。 
東京バプテスト神学校卒。

子ども絵画教室、児童書・文芸書出版社、保育園での働きを経験し、
2018年より多摩川キリスト教会の宣教師候補者となる。

2020年に関西聖書学院の宣教師訓練コース受講。

2022年、日本バプテスト連盟派遣宣教師である野口日宇満師子女の教育宣教師としてインドネシアへ派遣。

イエスは言われた。「わたしの食べ物とは。」

インドネシアの日差しは非常に強く、ヤシやバナナなどの木々は逞しく育って実をつけています。日本と違い、過酷な気象条件のなかで逞しく育つ様を見ていると、創造主をほめたたえずにはいられません。

 2023年1月で、こちらに来て5か月になりました。私は、日本バプテスト連盟派遣の野口宣教師の教育宣教師として遣わされました。私は、30歳でイエスさまに出会い、バプテスマを受けました。キリスト教とは無縁の家庭で育ち、私が初穂です。その数年後、いつか宣教師となって世界に遣わされたいとの思いが与えられ、献身し東京バプテスト神学校で学び、卒業後は母教会である多摩川キリスト教会に仕えながら、宣教師としての準備をしておりました。これまで、道が開かれようとすると、その門が閉ざされると言うことが何度もありましたが、しかし、この地に遣わされるまでの主が下さった試練や鍛錬は、私がイエス様のものとなるための大いなる恵みであり、主のご計画のためであったと今ははっきりと確信しています。

 「教育宣教師」は聞いたことがあるにせよ、その重要性については十分に理解していませんでした。しかし、母教会の前任牧師であった野口先生ご家族と赤ちゃんの時から知っている子どもたちの日本語の学び、日本人としてのアイデンティティの形成の必要を知った時、私の内でこのような思いが起こりました。「主よ、世界宣教は復活の主の唯一のご命令です。『全世界に出て行って、福音を宣べ伝えよ』と言われたあなたのご命令に従った先生ご家族を通して、世界宣教が祝福の基であることが証しされますように。あなたによって宣教師の子どもとされた一人ひとりが、世界宣教のご命令を受け取り、いつか自分の使命として握ることができますように。」

 世界宣教は全てのクリスチャンに与えられている使命、目的です。しかし、全ての人が出て行くのではなく、出て行く人と送り出す人がいます。そして、それらの中でも働きは様々です。私は、今種蒔く人として置かれているように思います。現地の人との交わりよりも、今は子ども達に仕えること、野口先生ご夫妻に仕えることを1番としています。子ども達との交わりも、この小さく貧しい私に何ができるでしょうか。むしろ、私がたくさんの助けに与っています。しかし主は、そんな私に言われます。「一人の魂を追いかけてほしい。」

 「イエスは言われた。「わたしの食べ物とは、わたしをお遣わしになった方の御心を行い、その業を成し遂げることである。」(ヨハネ4:34) 
 私の食べ物は、主の御心を行い、主が与えられた働きを為すことです。そうすれば、このインドネシアの木々や植物のように、主が私を支配、統治され、養ってくださり、福音の証として、いつか実が実ると信じます。その実は、内にも外にも実るでしょう。たとえ私がその実の刈り取りを見ることがなくても、主の時に適うことこそが一番善い実となるでしょう。主が置かれた場所であるなら、激しい日照りや雷雨さえも主の養いであり、実が実っていくのです。ですから私たちは、うまずたゆまず主の内にあって世界宣教をすすめるため、共に前進して参りたいと願います。